SIerはなくなる?なくならない?

この記事では
SIerはなくなるのか、なくならないのか の解説を現役エンジニアが行います。
執筆者プロフィール
法人営業8年→人脈なし・非大卒・未経験からエンジニア(約2年半)→個人事業主のエンジニア(約10ヶ月)→法人化した人 会社員時代は5次受けSESを経験
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SIerはなくなる?なくならない?
結論を先に書くとSIerはなくならないと思います。
客先常駐開発やシステムのクラウド化などの影響で、SIerの仕事がなくなると言われていますが、
SIerが開発しているシステムは、国や金融機関に関わるシステムになるので、そう簡単にリプレースすることができません。
インフラのクラウド化などは行われるかもしれませんが、システム(アプリケーション部分)をSaaSに置き換えるなどは、現実的ではありません。
また、Lineの個人情報が中国の開発委託業者に丸見えになっていた状態 から国家機関で利用するアプリケーションの情報保存先を国内に指定する動きが発生しています。
AWSなどは日本にリージョンがありますが、システム要件によっては国の指定するセキュリティ方針を満たす、SaaSが存在しないという事も発生し、結果フルスクラッチ開発を行う という事もあるでしょう。
そもそもSaaSはパッケージ化して、多数の企業に利用してもらう前提なので、フルカスタマイズしにくく、汎用的な用途を想定している為、国や金融機関に関わるシステムへは、そう簡単に切替えする事はできません。
結局こう言ったシステムは、枯れた技術で人数を集めて開発した方が、結果的にはコストが掛からなくなります。
SIerのシステム開発が高額と言われていますが、それは発注する側のITリテラシー低く、自社の業務フローの理解不足で全ての業務をSIerに丸投げしているからです。
正く、自社の要望を理解している企業や公的機関が存在すれば、SIerへ発注しても高額になり辛いです。
まぁ、なかなか厳しいですが。
大規模開発はなくならない
前述したとおり、大規模なシステムや安全性が問われるシステムは、フルスクラッチで開発した方が、安上がりになりますし、保守がしやすくなります。
また、大規模システムは長期間の利用を想定しているので、このシステムを開発した企業が保守する必要があります。
そうなると、対応できる企業は資本力のあるSIerになりますので、結局はSIerの仕事はなくならない と考えています。
さらに、コロナでも、SIerは大規模なEC開発の需要を巻き取っているので、うまく需給のバランスをとり成長していますので、 急激な景気変動でも、それに対応するニーズを見つけ対応しています。
まぁ、大資本であるほど、運転資金の余裕もありますし、なんでも開発できる人員もありますし、生き残りやすくなります。
以上のことから、大規模開発のニーズは今後もなくなる事はないでしょう。
以上になります。
コロナによる、景気の低下が叫ばれていますが、全業種に関わる事になるので、SIerだけに該当する事ではありません。
まずは、情報に踊らされず、自分の会社や業種を冷静に見つめ、この先を考えてみてください。
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