SES営業がクズや無能と言われる理由

法人営業経験があり、SESエンジニア経験もある著者がSES営業がなぜクズや無能、使えないと言われるかの理由を解説します。
執筆者プロフィール
法人営業8年→エンジニア(約2年半)→個人事業主のエンジニア(約10ヶ月)→法人化した人 営業時代は最年少管理職経験やほぼ上位10%の成績
なぜSES営業が無能やクズと言われるのか
個人向けの光回線の営業やワンルームの営業などなら、まぁ個人向けの営業なので、ネットへクレームを書かれやすいですが、
BtoBの企業でここまで、嫌われている職種はありません。
実際ツイッターやネットなどで、SES営業 無能やクズと検索されていますし、元営業の私からみてもSES営業は、質の低い営業が非常に多いです。
そういった事からなぜSES営業が無能やクズと言われるのかの詳細を解説していきます。
他業種と比べて楽に案件を獲得できる為
そもそもSESは低コストで大規模開発に対応できるようよく考えられた制度です。
大規模システム開発では、工程によって必要な開発者の人数が変わり、さらに日本は正社員の首を切りにくい国です
その為、必要な人員を必要なタイミングで集めるために考えられたのがSESです。
大規模開発には、開発を取り仕切る大元のSierと開発者を集める2次受けの企業があり、
開発案件は、2次受けやその下請け、過去取引のあった企業から定期的にメールで情報が流れてきます。
自社でリソースがなければ、他社やさらに下請けを探し、 エンジニアを調達すればいいですし、自ら営業を行う必要もありません。
これはSES営業が悪いのではなく、業界自体が日本の慣習の中でうまく適用した結果ですので、非常によく考えられた商流です。
ただ、営業行為自体が必要ないので、営業としての力が養われず、結果的に無能やクズの営業が存在する確率が高くなってしまいます。
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優秀な営業が育ちにくい環境である為
前述したとおり、SES業界では営業が営業を行う必要性が薄い業界です。
さらに、SES営業自体が発注元のエンジニアから信用されていません。
実際SESエンジニアなら、
・面談時に何も喋らない、自社の営業がいる
・そもそも面談に同席しない営業がいる
・喫茶店で上流のSES会社の営業に引き渡され、さらに上流営業からフォローもなく、面談は自分が全て会話する
と言った事を経験した方がいるのではないでしょうか?
これが発生するのは過去も今も、営業がエンジニアの経歴を偽装する事が横行している為、参画を決める面談では営業が口を挟む状況にないと言う事です。
営業用語で発注可否を決める商談はクロージングと呼ばれ、 SES営業の場合、最終面談がクロージングの場となります。
個人向け・法人向け問わず優秀な営業はクロージングまでの演出が非常に考えられております。
ただ、SES営業の場合は そもそもクロージングの場で、営業として口を挟む事ができませんので、スキル向上を行う事ができません。
さらに、エンジニアが1度現場へ参画すると、売上が発生するので、特段営業のフォローも必要ありません。
また、前述した通りそもそも営業力が必要でもない業界なので、 SES営業で優秀な営業が育ちにくい環境にあり、結果として無能な営業がのさばってしまいます。
自分が偉いと錯覚しやすい環境である為
前述したとおり、優秀な営業が育ちにくい状況であることに加えて、SES営業は自分が偉いと錯覚しやすい環境にあります。
一般的にエンジニアより営業の方が押しが強い事もあるのですが、
案件情報の選定は営業が行う為、選定にエンジニアが関われず、さらに、SES業界はエンジニアの非稼働を少なくし、稼働率を上げる事が優先されるので、エンジニアの要望より、いかに参画させるかに重点を置かれます。
その為、営業は強引に案件に突っ込む事も可能ですし、嫌いなエンジニアは過酷な案件に投入し、退職に追い込む事も可能です。
実際私の知人は、自社のSES営業と参画案件でモメて、通勤に2時間半かかる工場の案件に投入されかけました。
こう言った形で、自分がエンジニアのキャリアを握っていると勘違いしやすい環境にありますので、SES営業はクズと言われる所以です。